#0109アカンサスAcanthus mollis

アカンサス
Acanthus mollis

花言葉は「芸術」「美術」「技巧」
その理由は?

和名:ハアザミ(葉薊)
科名:キツネノマゴ科
属名:ハアザミ属(アカンサス属)
学名:Acanthus
原産地:地中海沿岸地方に多い
開花期: 6-8月
常緑(落葉もある) 多年草

個性

植物たちには
それぞれ個性があります


・光沢のある印象的な葉っぱを広げ、そびえ立つかのような花穂が伸びた姿がとても力強い。

・草花ながら、大きくなると1.5mほどにもなる。花壇ではひときわ目立つ存在。

・紫と白のコントラストが格式の高さを感じさせる。

・常緑の宿根草で、毎年咲く初夏から夏に開花。

・耐寒性も耐暑性も比較的高く、育てやすい。

・地中海沿岸が原産で、古代ギリシャの主要な建築様式「コリント様式」の柱のモチーフになっている。

・そのため、「芸術」「美術」「技巧」という芸術に関する花ことばが多い。

・ギリシャの国花の一つ。国樹はオリーブ。

・英名は、Bear’s breeches「熊のズボン、熊の尾尻」という意味。

英名は「Bear’s breeches」(熊のズボン、熊の尾尻)

紫の苞の下の白い花がそんな感じの形に見えなくもないです。

芸術性の高い容姿!

アカンサスは、大きいものでは背丈よりも高くなる、大型の宿根草です。なんといっても、その花の形と葉っぱの力強さはガーデン内のフォーカルポイント(目立つポイント)にぴったり!

アカンサスの花言葉には、「芸術」「美術」「技巧」などアーティスティックな表現の言葉があります。これは、アカンサスが古代ギリシャの、主要な建築様式の一つ、【コリント様式の柱のモチーフ】として彫刻されていることが由来とされています。

コリント様式

コリント様式の有名な建造物というと、イタリアのローマにある【パンテオン(Pantheon)神殿】です。今から約1900年前、118年~128年にローマ皇帝ハドリアヌスが万神を祭るために建てた神殿で荘厳な空間は、破壊されることなく今でも残っています。その柱の彫刻にこのアカンサスの葉の模様が刻まれているのです。

アカンサスは、ギリシャの国花でもあり、時代、国を超えてその雄大な花姿は、見るものに力強さを感じさせていたのでしょうね。

また、イタリアで芸術といえば、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとともに盛期ルネサンスを代表する三大巨匠、画家、建築家のラファエロ(Raffaello Santi)がいます。彼はそのパンテオン神殿に埋葬され安らかに眠っています。雄大なアカンサス葉模様が彫られた柱に囲まれながら。

毎年、8月6日と9日には、このパンテオン神殿で広島・長崎原爆忌の式典Mai più Hiroshima (Never more Hiroshima)が行われています。ただ日本では知名度が低く、この時期大量にローマに来ているはずの日本の観光客がなかなか参加してくれない事に、少々残念に思っているということですが、離れた異国でも、今でも毎年原爆犠牲者への追悼の意を込めて、式典を行っています。

学名

~名は体を表す⁉…
学名は世界共通の名前です


Acanthus
アカンサス

「acanth」…棘、針、尖ったもの
を意味する

花のつけ根の苞に鋭いとげがある。

植物たちは様々なシーンで
魅力的な姿を見せてくれます


アカンサス